「AI顧問を頼みたいが、LIGHT・STANDARD・PREMIUMのどれを選べばいいのか分からない」「月10万円と月60万円で、何がどう変わるのか料金表を見ても判断できない」——AI活用の伴走支援を本格的に検討する段階で、多くの担当者がプラン選定の壁に突き当たります。プランの違いは単なる金額差ではなく、「どこまでを社外に任せ、どこから自社で動くか」という関与設計の差です。
結論から言えば、AI顧問のプランは①自社のAI活用の現在地(自走できているか)②任せたい支援範囲(助言だけか、実装までか)③予算と期待するROIの3点で決まります。これから始めるならLIGHT(月10万円)、対象業務が決まっていて実装まで任せたいならSTANDARD(月30万円)、全社規模で一気に変革を進めたいなら**PREMIUM(月60万円)**が基準です。本記事では、3プランの中身を一覧で比較し、自社に合うプランの選び方を5つの判断軸・費用相場・ROI試算まで具体的に解説します。AI顧問サービスそのものの定義や仕組みを先に押さえたい方は、AI顧問サービスとはもあわせてご覧ください。
AI顧問の3プランを一覧で比較(LIGHT/STANDARD/PREMIUM)
まずは全体像です。LIGHT・STANDARD・PREMIUMの3プランは、価格の刻みではなく「関与の深さ」と「カバーする業務範囲」で段階的に設計されています。
| 項目 | LIGHT | STANDARD | PREMIUM |
|---|---|---|---|
| 月額 | 10万円 | 30万円 | 60万円 |
| 位置づけ | AI活用の入口 | 実装まで伴走 | 全社変革を主導 |
| 主な関与スタイル | 定例相談・助言中心 | 隔週の実装伴走 | 週次伴走+複数部門展開 |
| チャット相談 | ○ | ○ | ◎(優先対応) |
| 実装支援 | △(設計・方針が中心) | ○(一緒に構築) | ◎(横展開・内製化まで) |
| 対象業務の広さ | 1〜数業務 | 部門横断 | 全社・複数部門 |
| 社内推進体制 | 窓口担当1名 | 推進担当+現場 | 専任チーム前提 |
| 向く企業 | これから始める | 成果を広げたい | 全社で定着させたい |
ポイントは、プランが上がるほど「自社の手間」が減り、代わりに「巻き込む人数」が増えるという関係です。LIGHTは少人数で小さく始める設計、PREMIUMは複数部門を横断して一気に変革を進める設計です。下の表だけで判断せず、次章の「各プランの中身」と「5つの判断軸」まで読んで、自社の現在地と照らし合わせてください。
各プランの支援内容と向いている企業
3プランは、AI顧問サービスとはで解説した「業務フロー分析・プロンプト構築・社内研修・ガイドライン策定・定着支援」という5領域を、どこまでカバーするかで分かれます。
LIGHT(月10万円)— AI活用の「入口」をつくる
LIGHTは、AI活用をこれから始める、あるいは「契約はしたが使われていない」状態の企業向けのプランです。月次の定例ミーティングとチャット相談を軸に、まず現状の業務を一緒に棚卸しし、「どの業務にAIを入れると効果が大きいか」を見極めます。すぐ使えるプロンプトのテンプレート提供や、安全に使うための簡易ガイドラインの整備まではカバーします。
実装そのものを大量に巻き取るプランではありませんが、「最初の小さな成功体験」を作り、社内の機運を高めるには十分です。次のような企業に向いています。
- AIを始めたいが、何からやればいいか分からない
- まず月10万円の範囲で費用対効果を見極めたい
- 社内に旗振り役を1名置けるが、専任は立てられない
逆に、対象業務がすでに明確で「とにかく実装まで任せたい」企業には物足りません。その場合はSTANDARDが適しています。
STANDARD(月30万円)— 実装まで一緒に手を動かす
STANDARDは、AI顧問の中心となる伴走型のプランです。隔週ペースの打ち合わせとチャット相談に加え、プロンプト設計・カスタムGPT・自動化ワークフローの構築まで、コンサルタントが一緒に手を動かします。「提案書をもらって終わり」ではなく、現場で実際に動く仕組みを部門横断で作っていくのがLIGHTとの最大の違いです。
効果測定の仕組みづくり(ベースライン記録とKPI設計)もこのプランから本格化します。次のような企業に向いています。
- 対象業務が決まっていて、実装まで任せたい
- 一部署での成功を、複数部署に広げたい
- 効果を数字で可視化し、改善サイクルを回したい
AI顧問プランの中で最も選ばれやすいレンジであり、市場の「実装支援型(月10〜30万円)」の標準的な価格帯にあたります。
PREMIUM(月60万円)— 全社変革を主導する
PREMIUMは、全社規模でAI活用を定着させ、変革を主導するプランです。週次の伴走と優先チャット対応のもと、複数部門への横展開、成功事例の「型」化、そして最終的に自社だけで回せるようにする内製化・ナレッジ移転までを支援します。AI推進の専任チームと並走し、経営レベルの活用戦略やロードマップ設計にも踏み込みます。
次のような企業に向いています。
- 全社・複数部門で一気にAI活用を進めたい
- AI推進の専任チームを立ち上げ、自走できる状態を目指す
- 属人化を防ぎ、担当者が変わっても活用が続く仕組みを作りたい
なお、独自システムの開発や大規模な自動化など、月60万円の範囲を超える要件は個別見積もりで対応します。
自社に合うプランを選ぶ5つの判断軸
プランは金額で選ぶものではありません。次の5つの軸で自社の状態を確認すれば、おのずと最適なプランが見えてきます。
- AI活用の現在地(自走度):社内に経験者がいて自走できているか。手つかずならLIGHT、一部進んでいるならSTANDARD、推進チームがあるならPREMIUM。
- 任せたい支援範囲:助言だけで十分か、実装まで巻き取ってほしいか。設計中心ならLIGHT、構築まで任せたいならSTANDARD以上。
- 対象業務の広がり:1〜数業務に閉じるか、部門横断か、全社か。範囲が広いほど上位プランが効率的です。
- 予算と期待ROI:月額と「削減できる工数 × 人件費単価」が見合うか。後述のROI試算で逆算します。
- 社内の推進体制:窓口担当を1名置けるか、専任チームを組めるか。体制がないままPREMIUMを選ぶと、せっかくの支援を受け止めきれません。
迷ったときの原則はシンプルです。「自社のAI活用がどの段階にあるか」を起点に、ひとつ上の段階を引き上げてくれるプランを選ぶ。ゼロから始めるならLIGHT、点を線にするならSTANDARD、線を面にするならPREMIUM、と考えると外しません。プランは契約更新時にアップグレード・ダウングレードできるため、最初から完璧を狙う必要はありません。
AI顧問プランの費用相場と料金の内訳
自社のプランが「高いのか安いのか」を判断するには、市場の相場を知っておくことが欠かせません。AI顧問の費用は月額制が主流で、支援範囲に応じて次のレンジに分かれます。
| プランタイプ | 月額の目安 | 主な支援内容 | 該当する自社プラン |
|---|---|---|---|
| 相談・助言型 | 5〜10万円 | チャット+定例MTGでの相談対応 | LIGHT(10万円) |
| 実装支援型 | 10〜30万円 | プロンプト・自動化フローの構築伴走 | STANDARD(30万円) |
| 戦略・全社型 | 30〜80万円 | 戦略設計・全社展開・内製化支援 | PREMIUM(60万円) |
| 大規模実装型 | 50〜150万円 | システム構築・大規模自動化 | 個別見積で対応 |
LIGHT・STANDARD・PREMIUMはいずれも、各レンジの標準的な水準に収まっています。費用の詳しい内訳や初期費用の考え方はAI顧問サービスの費用・料金相場で掘り下げています。
月額に「含まれるもの・含まれないもの」
月額料金の多くは、**専門家の稼働時間(打ち合わせ・チャット対応・設計・実装の伴走)**に対する対価です。一方で、次の費用は別途かかるのが一般的です。
- 生成AIツールの利用料:ChatGPTやClaudeなどのライセンス費。1ユーザー月数千円程度から、全社では人数に比例します。
- 初期費用:契約開始時の現状分析・戦略立案に対して発生する場合があります(相場は50〜300万円程度)。
見積もりを比較するときは、月額だけでなく「初期費用+ツール費を含めた総額」で並べることが鉄則です。月額が安くても、必須オプションが積み上がると割高になるケースがあります。
最低契約期間に注意
AI活用は定着まで時間がかかるため、最低契約期間を3ヶ月以上とするサービスが一般的です。プロンプト整備などは早く効果が出ますが、業務プロセスへの組み込みと全社定着には3〜6ヶ月を見込むのが現実的です。短期での解約を前提にすると、効果測定の前に契約が終わってしまいます。
プラン別ROIの試算と回収の考え方
AI顧問のROIは、「削減できた作業時間 × 人件費単価」が月額を上回るかで判断します。考え方はシンプルです。たとえば人件費単価を時給3,300円と置くと、月10万円のLIGHTは「月30時間の削減」で投資が回収できる計算になります。担当者1人が議事録作成・定型メール・情報検索をAIに任せれば、月30時間は十分に現実的な水準です。
各プランの損益分岐点を試算すると、次のようになります。
| プラン | 月額 | 回収に必要な削減工数の目安※ | 主な効果領域 |
|---|---|---|---|
| LIGHT | 10万円 | 月25〜30時間 | 定型業務・文書作成 |
| STANDARD | 30万円 | 月75〜90時間 | 部門横断の自動化 |
| PREMIUM | 60万円 | 月150〜180時間 | 全社の業務再設計 |
※人件費単価を時給約3,300円と仮定した試算例です。実際の単価・削減時間は業務内容により変動します。
重要なのは、契約前に「現状の作業時間(ベースライン)」を記録しておくことです。ベースラインがなければ、削減効果を数字で語れず、ROIも検証できません。STANDARD以上では効果測定の仕組みづくりが支援に含まれるため、「測定なくして改善なし」を仕組みで担保できます。なお、立ち上げ初月は設計や研修に時間を使うため、削減効果がフルに出るのは2〜3ヶ月目以降になるのが通常です。回収期間は四半期単位で見ることをおすすめします。
AI研修と組み合わせて立ち上げを加速する
AI顧問の効果を早く出すうえで有効なのが、単発のAI研修との組み合わせです。研修で全社・部門のリテラシーを底上げし、機運を作ってから月額の顧問契約で定着させる——この順番が、最も立ち上がりが速い王道です。
| 研修メニュー | 費用の目安 | 内容 | 相性の良いプラン |
|---|---|---|---|
| Claude Code体験ワークショップ | 20万円 | 半日〜1日でAIコーディング・自動化を体験 | LIGHTの前段に |
| カスタマイズ研修 | 30万円 | 自社業務に合わせた実践型の研修 | STANDARDと併用 |
| AI実践プログラム | 50万円 | 複数回・実務直結でスキルを定着させる | PREMIUMと併用 |
たとえば「Claude Code体験ワークショップで現場に火をつけ、その後LIGHTで小さな成功を積む」「カスタマイズ研修で部門のスキルを底上げしながらSTANDARDで実装を進める」といった組み合わせが効果的です。研修だけでは現場で使われずに終わりがちで、顧問だけでは社内の当事者が育ちません。両輪で回すことで、外部依存から内製化へとスムーズに移行できます。
プラン選びで失敗しないための注意点と進め方
最後に、プラン選定でつまずきやすいポイントと、実際の進め方を整理します。AI顧問が成果につながらない典型パターンはAI導入が失敗する理由7選でも詳しく解説しています。
避けたい3つの落とし穴
- 安さだけで選ぶ:月額の安さに引かれても、実装まで巻き取らないプランでは「提案で終わる」リスクがあります。総額と支援範囲で比較しましょう。
- 体制がないのに上位プランを選ぶ:受け止める社内体制がないままPREMIUMを契約すると、支援を活かしきれません。まず窓口担当を置けるかを確認します。
- 丸投げにする:AI顧問は伴走サービスであり、対象業務の情報共有や意思決定は自社の役割です。丸投げでは成果は出ません。
プラン選びを3ステップで進める
- 現在地を確認する:本記事の5つの判断軸で、自社のAI活用フェーズと推進体制を棚卸しします。
- 対象業務とベースラインを決める:最初に取り組む業務を1〜数個選び、現状の作業時間を記録します。これがROI検証の基準になります。
- プランを仮決めし、相談する:仮のプランを決めたうえで、初回相談で支援範囲・初期費用・最低契約期間をすり合わせます。導入後の流れはAI顧問サービス導入の流れを参考にしてください。
プランは固定ではありません。LIGHTで手応えを得てSTANDARDへ広げる、PREMIUMで立ち上げた後に内製化が進めばSTANDARDへ縮小する——状況に応じて柔軟に乗り換えるのが、最もコスト効率の高い使い方です。
自社実証型だから設計できる3プラン——TOKIUM / BearTail X
LIGHT・STANDARD・PREMIUMという3段階の設計は、机上で引いた価格表ではありません。私たちTOKIUM / BearTail X 自身が、500名規模の組織で全社AI導入を実践し、その過程で「どの順番で、どこまで伴走すれば現場が動くか」を体感してきた結果として組み上げたものです。
- 3,000社へのSaaS・AIエージェント提供で培った業務設計力と、10年のBPO事業で磨いた業務分解のノウハウをプランに反映している
- ビジネス職180名を対象とした1Day AI研修「AI Game On」を実施し、研修中に実務直結の業務改善事例が生まれた——研修と伴走を組み合わせる効果を、自社で検証済み
- 総額500万円のインセンティブで全社AI活用コンテスト「Fortune 500」を開催し、現場から80件の実装事例が続出した
そして最大の学びは、**「最新のAIを入れても、ログイン履歴はほぼ真っ白だった」**という現実です。ツールを配るだけでは人は動かず、組織文化の醸成にフォーカスして初めて活用が回り始めました。LIGHTで小さな成功体験を作り、STANDARDで実装を広げ、PREMIUMで全社に定着させる——この段階設計は、その教訓そのものです。
どのプランが自社に合うか、対象業務やROIの見立てを含めて具体的に相談したい方は、AI顧問サービスのページから無料相談をご利用ください。現在地のヒアリングから、最適なプランと進め方を一緒に設計します。AI顧問を「導入して終わり」にせず、使われ続ける状態まで伴走することが、私たちの提供価値です。